久々にブログを更新します。
放置間にもいろいろと製作していますが、まとめて記事にする行為に割ける時間が
以前に比べて取れなくなっています。
それでも一応記事にできるように写真は撮ってはいるので、時間ができた時に
それらをまとめて記事にしていく方向にしていくことにしました。
今回はハセガワの172 F-14Aについてです。
記事にすることもなく黒歴史として過去に1/72 F-14は3回ほど挑戦しているのですが、
完成させたことは一度もありませんでした。
過去の製作は全てディテールアップを施して完成させようとして途中で力尽きてしまって
いたので、今回はそれらの反省として、ほぼ説明書通りに作るようにし、完成させることを
目標に製作しました。
また、完成の可能性を上げるためにSAコン2016に出すことも目標としました。
結果としては、無事完成させることができ、SAコンにも応募することができました。
完成させるまでにどの様進めていったのかを以下に書いていこうと思います。

飛行機モデルのセオリーとして、最初はコックピットの製作からなのですが、金型が
痛んで表面のスジボリが無くなってしまっているキットは同時にスジボリを復活させる
ことを行ったほうが良いと思います。
理由としては後でやろうとするとやる気が中々続かないからです。最初にやることで
形にしたいという欲のおかげですぐに終わらせることができるからです。
ハセガワのF-14(新版)は金型が相当傷んでいるのでスジボリの掘り直しは必須で、
上の写真の様にインテークはほぼスジが消えています。辛うじてわかるスジボリライン
をハセガワのニードルで掘り直しました。
掘り直しもソコソコ終わらせたところで、コックピットを進めます。


エッチングパーツとデカールを併用して仕上げた以外は説明書通りに製作しています。
気を付けるところは、機種側面内側とのすり合わせをしっかりと行うくらいです。
塗装については、ベース色のグレー以外は全て筆塗りで行っています。塗料はラッカーです。
シートのみの写真が基本塗装が終わって汚す前の状態です。
基本塗装終了後、エナメルにてウォッシング、軽くドライブラシ後、ウェザリングマスターを
こすりつけています。


コックピット周りでちょっとしたディテールアップを施したのでそのことについて書きます。
コンソールに被せてある布カバーはキットのままでは少し硬い印象に感じられたので、
ティッシュを貼り付けました。

機首の貼り付けと、コックピット周りの塗装が終わったのがこの状態です。
ここまでできた段階でミサイルを少しづつ成形していくと塗装時に楽になるので、
成形を始めました。
コックピット周りが一段落したので、次はインテーク、エンジン回りを進めていきます。

エンジン外側は接着、成形後、スジボリを掘り直し、1000番で磨きました。
ヤスリの細かい傷をがあるほうが雰囲気が出ると思っているので、ここはサフレスで
仕上げました。

エンジン内部のピンは除くと目立つので、削ぎ落として見た目を良くしています。


エンジン内部はクレオス104ガンクロームで塗装後、黒でスミ入れをして塗料を残し気味で
拭き取ってきつめに汚しています。写真ではわからないですが、最後にウェザリングマスター
の赤と緑色のものをこすりつけて使い込まれた感をさらに増しています。
耐熱塗装部の白いところは排出口に向かってスジ状の汚れが付くのでそれも再現しています。


エンジン外側は104ガンクロームで塗装後、カップ内に残っているガンクロームに焼鉄色、
艦艇色、黒等その都度混ぜた色で表面の焼けを表現しました。

仕上げたエンジンを取り付けるとこの様になります。
この時はまだ本体を接着、成形していませんので、エンジンは接着していません。

インテーク部は塗装後、空気の流れを意識した汚れを描いて仕上げています。


各パーツを組み合わせた状態がこちらになります。
写真がなく、見た目ではわかりませんが、内部はプラ板やキットのランナーを使用して
補強を施しています。補強を行わないと塗装時の不意にかかる負荷で貼り合わせ部が
割れたり、完成後に割れたりと後々ストレスの原因になるので、補強をすることを推奨します。
補強の仕方は基本的には、スケールアヴィエーション 2011年 01月号に記載されている方法に自分で
更にプラスで補強したものを行っています。
雑誌の補強は確実にやったほうがいいので、これから作る人は下の本を一回読むことをオススメします。


機体上面のフィンはキットのままでは野暮ったいので、掘りこむと同時に削り込んで
シャープに仕上げています。作り直すよりも簡単にできます。
塗装準備が整ったので塗装に入っていきます。
キャノピー部は黒を吹き付け後、全体に軽くサフを吹き、まずは104ガンクロームにて
先に主翼先端などの金属塗装部を塗装し、マスキングを施して本体塗装に入りました。

全体はF-14特有のまだら状態にして仕上げています。
今回行った方法は、タッチアップしたと設定した個所、パネルラインに黒を細吹きした後、機体色
で黒吹きの失敗個所を修正しつつ全体にムラを作りながら色を乗せ、外板の中心部等に機体色
に白を加えたものを吹き付けました。
ここまで塗装したところで、まだら模様をやりすぎた個所は塗りつぶしたり、足りない箇所は上記の
方法を繰り返し、全体が自分のいいような状態になったところで終わりにしました。

最後に全体に機体色を薄めたものを全体に軽く吹き付け、色の差を馴染ませました。
この後アンチグレア等の各部の塗り分けを行いました。


基本塗装が終了後、デカールを貼りました。
デカールは貼った後に蛍光ペンで塗りつぶしていくと達成感が得られ、貼るのが楽しくなります。
貼り終えた後はクリアーでしっかりコートしてこの後のウェザリングで剥がれないようにします。
実はコートしたのですが、最後にマスキングして部分塗装した時にマスキングを剥がした時に
一緒にデカールも剥がれてしまったので、コートはしっかりと行ってください。(体験談)



ウェザリングの前にインテーク上部にある滑り止め部を仕上げていきます。
ここは付属のデカールがあるのですが、ザラザラ感が足りないので、塗装でザラザラ感の
ある表面にしています。
まずはデカールにマスキングテープを貼り、テープを切り出したものを貼り付けました。
ザラザラ感はタミヤのラッカーパテにラッカー薄め液を滑り止めの色になるように塗料を混ぜた
ものを筆につけて、先端で叩くように塗っていきます。塗り終えたらすぐにマスキングテープ
を剥がします。
剥がすとこの様になります。
使用したラッカーパテがなぜタミヤなのかというと、キメが粗いので、表面のステクチャーを
付けるには向いているからです。
フィニッシャーズのラッカーパテではキメが細かく、細かな傷を埋めるためには薄く塗れば
乾燥もも早くいいのですが、表面にステクチャーを付けるには不向きなので、ここでは使い
ませんでした。
※上記の機体全体の組み立て時には適宜使用しています。
この様に僕は様々なツールをその都度使っています。
何でもOOだけしか使わないではなく、しっかりと使い分けていくのがいいと思っているからです。
ここからはウェザリングです。
タミヤのエナメルとウェザリングマスター、パステルを使い行っています。

主翼付け根付のグローブは白でドライブラシ後、パステルを擦り付け汚しました。


機体全体をエナメルフラットブラックではみ出し気味でスミ入れを行った後、各色を点で
各部に置いていき、スミ入れ拭き取りの際に一緒に拭き取ってフィルタリングも兼ねて
行っています。その後エナメル、ウェザリングマスター、パステルを擦り付けています。

下面は上記の方法に加え、水汚れが蒸発してできた汚れをエナメルを使用し付けています。

主翼の可動部で胴体に収納される個所の擦れ汚れもエナメルで描いています。
描き方は、収納状態でシャーペンで本体との境目に線を入れ、線内部に弧を描くように
エナメルで線を描き、薄め液を付けた綿棒で線を擦るを自分が納得できるまで繰り返しました。
ここまで終わったら最後のトップコートを行い、最後の部分塗装を行い小物を取り付けて本体の
完成となります。

完成後の状態がこの様になります、。

最初以降全く話題に出てこなかったミサイル類ですが、機体の乾燥待ちの時間を利用して
少しづつ塗っています。これらはデカールを貼ってクリアーコート後、ウォッシングで仕上げています。

完成したミサイル類を取り付けるとこの様になります。
これで全体の完成となります。
今回はここまでとなります。完成写真は次の記事に記載します。
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ブログは放置ぎみですが、製作はしっかりと行っております。
その辺はツイッターで逐一アップしていますが、今回はその中でキューズQの愛宕を
製作した時のことをまとめてみました。
また、ツイッターでは文字制限があり、しっかりと書くことができなかったことも書いていこうと思います。


・製作記の前に今回のキットの紹介
ガレージキットなのですが、凄まじい精度で造形されており、そのディテールを崩さずにきれいに抜かれていて、
修正するところがほぼないキットでした。更に、一部は写真にあるようにクリアー化せれており、至れり尽くせり
な内容です。
WF2015夏だけの限定販売で、おそらく再版されることはないので、これを見て欲しくなっても手に入らないと思います・・・
因みに、ガレージキットと同じ造形のものはPVCフィギュアで販売されます。
・製作
今回、手を加えたところは、2つで、一つは、艤装の鎖を本物に変更したことと、もう一つは左肩にかけている
バックの固定用突起を左腕に刺すようになっていたものを切除しました。

これは切除した後の写真です。まだ汚いですが、この後ちゃんと綺麗に成形しています。正直ほとんど見えない所
なので、やる必要はなかったのですが、完成した後に後悔したくなかったのでやっただけです。
鎖は成形するのがめんどくさかったので交換しました。鎖はアクセサリー用のものを使用しています。購入はユザワヤ
などの手芸店?できます。
全パーツに600番のヤスリがけを終わらせて、洗浄してから塗装に入りました。
艤装はサフを吹いて他はサフレスで行っています。サフ(今回はサフエヴォを使用)にプライマーが入っていると書いて
あったのでプライマー吹かずにサフを吹いたのですが、マスキングを剥がした時に塗膜も一緒に剥がれました。
ガレージキットはめんどくさがらずにプライマーを必ず最初に吹く(戒め)


艤装の赤の部分は艦底色で塗ると暗すぎるのと鮮やかさがなく、愛宕のイメージには合わなかったので、明るく
したいところに白くして、ブライトレッドを薄く重ねてやりました。最後にスモークグレーでオーバーコートして調整
しています。ブライトレッドは鮮やかな色ですが、隠ぺい力は低いので下地とコートで明度、彩度がコントロール
しやすかったのでこの様な塗り方をしました。

連装砲の基部は布っぽくするために、あえてつや消しを吹きすぎて、表面がひび割れさせた後、軽くヤスリがけを
行い、割れ目を目立たなくさせてからウェザリングを行って仕上げました。まあ、完成後はほとんど見えないです・・・


グレーの箇所はサフ地に影や汚れをを描くようにスモークグレーを重ねてます。
基本塗装終了後にブラウン系のエナメル塗料でスミ入れ兼ウェザリングを行ってつや消しを吹いて仕上げました。
そんな感じで仕上げた状態が上の艤装です。


スカートの塗装は、クリアー素材を生かすためにクリアーブラウンとスモークグレーを使い、濃淡をつけるようにグレデーションを
かけながら僅かに透ける程度まで色を濃くしました。


髪もスカートと同様に僅かに透ける程度に色を重ねました。
愛宕の金髪を再現するために、白をシンナーでシャバシャバにした、色付きシンナーの状態の白を塗り、乳白色にした後に、
白に僅かにクリアーイエローを混ぜたもの(①)でシャドーを意識しながら全体にかかるようにし、クリアーイエローとクリアー
を混ぜたものを軽く全体にコートし黄色味を与えました。最後にシャドーと一緒に毛先に①に黒を混ぜたもので行い、全体を
つや消しパールホワイトをコートして仕上げています。
今回初めて金髪を塗ったのですが、かなり難しく5回塗り直しを行っております。



タイツは肌の透けをやりたかったので、最初にタイツの下をしっかりと塗装を行いました。
肌の色はタイツの暗い色を重ねるので、顔の肌の色よりも色味が強いものを塗っています。下着は、愛宕は黒の下着を
つけているイメージがあるので、黒くしています。あと、下着も無意味に透けさせています。
タイツの下の塗り分け後に透けさせたい部分になるべく塗料がかからないようにクリアーブラウンを重ねていきました。
写真では塗っていませんが、ヒールはピュアブルーにホワイトを混ぜたスカイブルーにして軽やかさを出しています。

肌は元になる色を一つ作り、その色でシャドーを塗り、シャドーと同じ色をシンナーでシャバシャバにしたもので全体を
オーバーーコートして一色によるグラデーションで仕上げています。


服はひたすらマスキングによる塗り分けでした。
よく、隠ぺい力の弱い色から塗っていくようにとありますが、それではガレージキットの塗り分けはうまくできません。
マスキングし易い個所から塗っていくことを僕は押します。とはいっても、塗る箇所、塗る色によってその都度変わる
立体色塗りパズルなので、いくつも数をこなして自分がやりやすい方法を見つけるのが一番ですが。
今回のコート裏の場合は、赤→白→青と塗っています。コート表も青→白と塗っています。
色は、情報量を増やすために、赤はブライトレッドを基本にして、ブラウンを混ぜた暗い赤、オレンジを混ぜた明るい赤を
作り同系統の赤を3つ作り使用しました。
暗い赤で影になるところを中心に塗り、明るい赤で光が当たるところを中心に塗り、ブライトレッドをオーバーコートして
全体を馴染ませてやりました。3つないし2つの同系色の色を作り、白(暗い白)、青(明るい青、暗い青)でも同様の
ことを行っています。
愛宕の大部分を占める青コートの青は、摩耶、鳥海の衣装を意識して高雄型として統一感を出すために緑よりの青で
塗りました。インディブルーとディトナグリーンを混ぜたものを基本として、白、ロシアングリーンを混ぜた明るい青、
黒、ネイビーブルーを混ぜた暗い青を作り、シャドー、ハライト→基本色、ハイライトで塗り、青に深みを持たせています。




こちらがマスキングとマスキング後の状態です。





今回の愛宕は筆塗りを今までより多用しています。
コート、ボタンの金、水偵、バックの肩掛け、スカーフ、帽子のアクセサリーはラッカーの筆塗りで仕上げています。
千葉絞りの塗装講座に参加して、筆塗りの方法を見て、聞いたものを実践してみました。
下記にその動画があります。
塗装講座
鎖はメッキ品を買ってきてそのまま使おうとしたら、あまりにも輝きすぎていたので、スターブライトゴールドを塗り、
アニメチックな金にしてやりました。若干下品な金ですが、スターブライトゴールドはアニメの金を再現したような
色なので、キャラクターの金として重宝します。

顔の細部の塗装はエナメルで行っています。
今回ファレホを実験的に使用したのですが、隠ぺい力、乾燥の速さがとても良い塗料だったのですが、逆にそれらが
災いし下の色を透かせることや、下の色と混ざることができなく、微妙な色が出せませんでした。
この写真の後にほっぺにハニカミ線、パステルを載せています。また、つや消しコート後に瞳にアクリルクリアーを載せています。
・台座の作成
愛宕には台座が付属されていなかったので、自作することにしました。


ネームプレートはプラ板を切り出したものを金色で塗装して、イラストレーターで作成したデータをレーザープリンター
で印刷したデカールを貼って作りました。更に表面の保護のために、ウレタンクリアーを塗布後に研ぎ出しを行って
ピカピカにしています。





愛宕の足元は海上に浮いている感じにするために波打つ海面になるようにポリパテを盛り削りを繰り返して形に
していきました。ある程度形になってきたら、シンナーで溶いたポリパテで表面をきれいにしてヤスリがけを行い、
最後にウレタンクリアーを吹いて表面を滑らかにしました。
こうしてできた原型をシリコンで型取りをしてクリスタルレジンを流し込み透明化してやりました。
透明化したものにクリアーブルーとクリアーグリーンを塗って仕上げています。


波の下の台座はオールプラ材です。
あまり重いものを載せないので、強度はそこまで必要ないですが、2mmプラ板と内部に梁を設けてやって、十分な強度
を持たせています。
箱組で内部にLEDとロウソクICを組み込んで波揺らめきを再現してみました。LEDはアルミホイルに光を当てるようにして
アルミホイルからの反射で海面に光が行くようにしています。
上記のことを愛宕の製作では行いました。
次回は完成した愛宕の写真を載せます。
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